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2 修復の鍵 - 塗装剥がしと研磨
なぜ元の塗装を残さないのか?
美麗真・復木では、年月を重ねた痕跡が大切な記憶を宿していることを、私たちは深く理解しています。しかし同時に、古い塗装の残留は、汚れや安全面でのリスクをはらんでいることもあります。
そのため、「塗装剥がしと研磨」は、決して思い出を消すためではなく、もっとも優しく、もっとも専門的な方法で古い家具を再生させるための工程です。本来の木の質感と機能を取り戻すための、第一歩でもあります。
私たちの研磨作業は、すべて手作業のサンドペーパーによって行われます。職人が一層一層、丁寧に旧塗膜を取り除くことで、木目を活かしながら滑らかで繊細な表面に仕上げます。この工程によって木は「呼吸」を取り戻し、構造が安定し、木目は一層くっきりと浮かび上がり、使用する人が木の温もりと質感を肌で感じられるようになります。
また、古い塗装を取り除くことで、その後の塗装やメンテナンスの定着性も高まり、今後も長く大切に使える家具へと生まれ変わるのです。
ここでの修復は、作り直しでも、無傷の再現でもありません。時間の痕跡を活かしつつ、現代の暮らしに美しく溶け込ませる「ちょうどいい再生」。それが、私たち美麗真・復木の目指す、修復のかたちです。
塗装剥がしと研磨のポイント
塗装と汚れの除去 古い塗膜に潜む汚れや微生物を除去し、安全な使用環境を確保します。
手作業での研磨 サンドペーパーを粗目から細目へと段階的に使用し、木目を際立たせながら丁寧に研磨します。
表面の再構築 滑らかで心地よい木の手触りを生み出し、今後の保護や塗装に最適な状態を整えます。
長期的なメンテナンス性 研磨後に天然塗料を適切に施すことで、木材の清掃や手入れがしやすくなり、長く美しさを保ちます。

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